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共同物流実装の共通指標「PI成熟度モデル」完成

2026年2月10日 (火)

行政・団体フィジカルインターネットセンター(JPIC)は9日、フィジカルインターネット(PI)の実現進ちょく度を測る新たな指標「フィジカルインターネット成熟度モデル」(PIMM)完成を発表した。PIの取り組みを客観的に評価するモデルの提示は世界初の試みであり、物流の持続可能性に向けた共通言語として注目される。

▲PIMM完成報告発表の様子

フィジカルインターネットは、デジタル技術を活用し、企業や業界の枠を超えて空間(アセット)や時間(業務プロセス)などの物流資産を共有・同期することで効率的な共同輸配送を実現する構想だ。JPICは「業種業態を越えたN対Nの共同物流」を最終像に掲げ、産学官連携で社会実装に向けた取り組みを進めている。

ただし、顕在化する物流課題を単独企業の効率化だけで解決することは難しく、サプライチェーン全体での最適化は必要不可欠とされる。PIはその実現手段として国際的にも議論が進むが、社会実装には共通の評価軸やロードマップが求められる状況にあった。概念的な議論が先行しやすく、企業や業界ごとに取り組みの進度や理解度が異なるというPI実現の課題に対し、PIMMは、PIプロセスの発展段階を成熟度レベルとして整理した評価モデルとして策定された。企業やグループが自らの取り組みを定量的に把握し、次の実装ステップを明確にするための指針となることが期待されている。

策定されたPIMMは、フィジカルインターネットの実現に向けた企業や業界の取り組みを、アセット共有、業務プロセスの同期、データ・デジタル活用、エコシステム形成、人材育成といった構成要素に基づいて整理し、その進展度を5段階の成熟度レベルで評価するモデルとした。PIを「理念」から「実装」へ進めるための共通のものさしとして位置づけられる。PIMMの認証においてはフィードバック、フォローアップも提供され、自社の物流プロセスがどの段階にあるのかを可視化し、標準化や共同化、データ連携といった次の取り組みを段階的に促すことで、PIの普及を現実の物流改革につなげる狙いだ。JPICは今後、産業界や行政、研究機関と連携しながらPIMMの活用を広げ、フィジカルインターネットの社会実装を加速させていく考えだ。

PIMM完成報告には、経済産業省商務・サービスグループ審議官(商務・サービス担当)の浅井俊博氏、国土交通省物流・自動車局物流政策課長の高田龍氏が出席。PIMM完成を機に、官民連携から得られる知見を政策に取り入れていくと挨拶、PIの考え方がより深く早く浸透していくことへ期待が寄せられた。

JPIC理事長の森隆之氏は「PIという目指すべき“大陸”に向けて、PIMMはどう舵を切って進んでいくかの羅針盤」と表現、PI実現の進ちょく度を測る共通言語の活用によって構想から実行へとフェーズが移行した取り組みになると語った。

なお、26日にJPIC主催で開催される「フィジカルインターネットシンポジウム2026」では、改めてPIMMについて解説するとともに、「フィジカルインターネットアワード2026」授賞式も執り行われる予定である。

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