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中国国有企業や大手金融機関に新株割当て

GLP、中国で2571億円を調達、物流施設開発を加速

2014年2月19日 (水)

国際グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP)は19日、中国の国有企業や大手金融機関から総額25億米ドル(2571億7500万円)を調達すると発表した。

大手保険会社、中国銀行子会社の中銀集団投資有限公司や厚樸基金などに、GLP中国の新株を割当てて23億5000万ドル(2417億4500万円)を調達、GLP本体の株式についても1億6300万ドル(167億6800万円)の新株を発行し、合計で25億ドルを確保する。厚樸基金は、中国最大の国有企業や機関投資家の出資を受けている。

これらの企業・団体やGLP従業員などがGLP中国に出資できる上限を株式発行総数の34%に設定し、3年間の売却禁止期間(ロックアップ期間)を設ける。GLPの取締役会はシティグループ・グローバルマーケッツ・シンガポール社をアドバイザーに任命し、GLP中国の資金調達が会計上公正に行われるよう助言を受ける。

一連の資金調達は関係省庁と株主の承認を得る必要があるため、同社は株主に詳細な説明を含む資料を準備し、臨時株主総会を招集する。

調達する資金は、中国でネットワークの拡大と強化を図るために投入する方針。同社が先進的物流施設を開発するため13年11月に30億ドル(3086億1000万円)で設立した「中国ロジスティクス・ファンド」は、既に資金の86%の使途が決まっており、同社は新たな資金調達が「中国事業の拡大に大きく寄与する」と説明している。

■ジェフリー・シュワルツ共同創業者兼会長のコメント
「新しいパートナーシップの締結により、ベストインクラスの顧客の開拓と追加資本の確保が可能となり、継続的成長のための強固な基盤を築くことができる。こうした継続的成長を実現するためには、中国で市場をけん引するチームを確保し、推進していくことが不可欠だ。ミン・メイと私は、従業員の参加を含めた今回の資金調達により、それが可能になると考えている」

■ミン・メイ共同創業者兼最高経営責任者のコメント
「中国は先進的物流施設の供給が不足している。今後、中国の物流業界は効率化を推進し、大きく発展するポテンシャルを有している。この戦略的パートナーシップは、GLPの事業をさらに発展させ、中国でのプレゼンスを強化し、物流施設市場のマーケットリーダーとしてのポジションを強固にするものだ。我々がビジネスを行うすべての市場で多くの事業機会に恵まれて開発が加速する中、この契約はGLPの成長に弾みをつけるものであると期待している」

■Hopu InvestmentsのFang Fenglei共同設立者兼会長のコメント
「GLPは物流施設マーケットで圧倒的なプレゼンスを誇り、経験豊富なチームと実績を備えている。中国大手保険会社や中銀集団投資有限公司とともに、GLPのさらなる成長に貢献できることを大変嬉しく思う。都市化の進行、Eコマースの発展は中国での物流施設需要を押し上げている。GLPには、中糧集団有限公司(COFCO)や中国鉄路総公司(ChinaRailwayGroup)などの国有企業からの増加するニーズに十分応えられるだけの市場プレゼンスと広範なネットワークがある。これからGLPとパートナーシップを強化していくことを楽しみにしている」