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買収額15.5億米ドル

新日鉄住金とアルセロール、ティッセンクルップ米国法人の買収を完了

2014年2月27日 (木)

荷主新日鉄住金は27日、欧州のアルセロールミタルと共同で独鉄鋼メーカー・ティッセンクルップの米国法人を買収する手続きが完了し、アルセロールミタルとの合弁事業を開始したと発表した。これにより、北米で自動車鋼板の供給体制を強化・拡大した。

新日鉄住金とアルセロールミタルが共同で買収したのは、ティッセンクルップ傘下の米国ティッセンクルップスチールUSA社で、新日鉄住金が米国インディアナ州で展開しているI/N Tek社(冷延鋼板)、I/N Kote社(表面処理鋼板)に今回の合弁会社が加わることにより、新日鉄住金の米国自動車鋼板供給体制は、飛躍的に強化されることとなる。

特に、今回の合弁会社は成長著しい米国南部の自動車鋼板市場の拡大に対応するとともに、日系自動車メーカー各社から寄せられている「高強度で成形性の高い超ハイテン」へのニーズや、従来の冷延・めっき鋼板に加えてハイテンを含む熱延鋼板の現地調達ニーズへの対応力を高める。

また、熱延工程まで含めた一貫造り込みの強化により、同社は「冷延・めっき製品でもこれまで以上に高度な品質を実現できると考えている」としている。

■合弁事業の概要
所在地:米国アラバマ州カルバート
事業内容:熱延鋼板、冷延鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板の製造・販売
設備/能力:熱延(530万トン/年)、連続酸洗(110万トン/年)、酸洗・冷延(250万トン)、連続焼鈍(60万トン/年)、溶融亜鉛めっき(140万トン/年)
買収金額:15.5億米ドル
出資比率:新日鉄住金50%、AM50%