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ナブテスコ、独シャシー・システムメーカーを買収

2017年2月1日 (水)

荷主ナブテスコは2月末をメドに、ドイツのOVALO社(リンブルク)を8200万ユーロで買収する。

従来から高い優先度に位置付けていた欧州域内の拠点強化を図るとともに、経営計画の柱のひとつに掲げる「新市場の創造」に沿って、欧州市場で地歩を確保する狙い。

同社は自動ドア市場攻略に向け、2011年にスイスGilgen社を買収して欧州自動ドア市場で製造・販売基盤を確立したが、同社製品の他分野では鉄道車両用機器事業や商用車用機器事業で小規模な買収にとどまり、「欧州でさらに競争基盤を整備する必要性を感じていた」(ナブテスコ)という。

また技術革新への取り組みについても、コンポーネント単体の供給からシステム化への要請が強く、その基盤となるメカトロニクス分野の強化を急ぐ事情が生じていた。

OVALO社の買収により、今後は商用車用機器事業で関連事業の買収や自動運転プロジェクトへの参画などを積極化し、システム化・メカトロニクス化を進めるほか、精密減速機事業でも海外市場を中心に要望が高まるメカトロニクス化への対応に取り組む。

OVALO社は主にシャシー・システムとエンジン・システム関連製品に強みを持ち、ドイツ自動車メーカーのTier1サプライヤーとして高い技術力への評価が高い。買収拠点に拡張の余地があることから、新たな欧州開発・生産拠点設立に活用することも将来的に検討する。