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キムラタン、物流コスト削減などで18期ぶり営業黒字

2010年5月19日 (水)

荷主キムラタンは5月18日、同日発表の2010年3月期決算短信で「継続企業の前提に関する注記」の記載を解消した。

 

同社は、バブル崩壊後に「消費者ニーズの多様化や流通市場の変化に的確に対応できず」営業損失、当期純損失を計上。赤字解消に向け直営店戦略を打ち出し、急速に店舗数を拡大したが、増加する固定費を吸収できず赤字幅が拡大し続けた。その後も何度か再建計画を策定したものの、抜本的な構造改革の実現には至らず、前事業年度まで17期にわたって営業損失、当期純損失を計上し、03年3月期から「継続企業の前提に関する注記」を記載していた。

 

こうした状況を解消するため、10年3月期には製造原価の低減、本部人件費、物流経費といった諸経費削減策などの大幅なコスト削減策の実施、粗利改善重視の店舗運営による利益改善に取り組み、18期ぶりの営業黒字を達成したもの。最終利益計上には至らなかったものの、大幅な改善を実現した。

 

同社は今後、「強みであるベビーに資源を集中し、消費者視点に立ったブランド・製品の開発と提供、サービス力の向上に努める。さらに、製造コストの低減と売れ筋製品の追加生産体制の確立による利益率の向上、諸経費削減・コスト合理化に取り組み、さらなる利益改善を目指す」としている。

 

同社の10年3月期連結業績は、売上高41億8000万円、営業利益1300万円、経常損失3000万円、最終損失7400万円。