楽天、海外に生鮮品を保冷宅配、ヤマトと連携

アパレル楽天は17日、ヤマト運輸の国際物流網を活用し、国際間小口保冷輸送による海外販売サービスを開始した。

「楽天市場」の海外販売サービス「楽天グローバルマーケット」で、生鮮食品を保冷輸送する国際間小口保冷輸送を活用し、香港のユーザー向けに日本の楽天市場店舗が扱う海産物の海外販売サービスを開始したもの。

楽天の物流子会社・楽天物流（東京都品川区）と連携し、ヤマト運輸が全日本空輸（ANA）と2012年11月から共同で展開している、沖縄国際物流ハブを利用したアジア圏でのスピード配送サービスの物流モデルを活用した。

同サービスでは、沖縄を発着する深夜便を含むANAの航空ネットワークと、24時間通関、国際物流特区での保税倉庫などの機能と施設、海外の宅急便ネットワークをフル活用し、台湾、シンガポール、上海、香港、マレーシアなどに向けた最短翌日配送による国際宅急便を提供している。

楽天では、2008年から楽天グローバルマーケットで楽天市場出店店舗のうち、7000店舗が海外向けに商品を販売できる体制を整え、200か国以上へのファッションやアクセサリー、玩具商品などを中心に販売してきた。

海外から日本の生鮮食品を購入したいというニーズが多く寄せられていたが、新鮮な状態で日本から海外へ生鮮食品を宅配する配送ネットワークなどの障壁が高く、実現が難しい状況だった。

生鮮食品の海外販売サービスの第一弾として、北海道のタラバガニ、福井県のズワイガニ、長崎県のアワビなどの商品を、日本の海産物への需要が高い香港の富裕層や日本人駐在員をターゲットに、旧正月のホリデーシーズンに合わせて販売を開始する。

今月17日から月末までの注文分を楽天物流が楽天市場店舗から取りまとめ、ヤマト運輸と連携して香港まで一括で保冷輸送し、現地のクール宅急便で購入者へ宅配する。