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国分、武田薬品工業など仕入れ先26社に割当て

大木、物流施設の建設費用など12.8億円調達

2014年3月7日 (金)

ロジスティクス大木は7日、国分、武田薬品工業など自社の仕入れ先26社を引受先とする第三者割当増資(新株発行と自己株式処分)を実施し、12億8870万円を調達すると発表した。昨年11月に埼玉県鴻巣市で竣工した物流施設「セントラルロジスティックセンター」の建設費用や関連の物流システム費用の支払いなどに9億5000万円を充てる。

同社はこれまでも商品仕入先との関係強化を図る一環として、主な仕入先に株式を保有してもらう取り組みを行ってきたが、取扱商品構成の変化により、仕入先の株式保有状況が必ずしも現状の仕入先との取引高や関係性に応じたものではなくなっていた。

このため、医薬品のほか、食品、健康食品、乳製品、化粧品、ケア用品、医療衛生品、医療機器、雑貨などのカテゴリーに強みを持つ仕入先、プライベートブランド商品の開発に協力してもらえる仕入先など、現在の仕入量や今後の営業強化を見据えて関係強化が望ましいと判断した仕入先に株式を引き受けてもらい、関係強化を図ることにしたもの。

一方で同社は昨年11月、商品提案力と供給力の拡大を図るための物流拠点としてセントラルロジスティックセンターを埼玉県鴻巣市に建設。介護用品を中心に、通常の医薬品と商品回転サイクルが異なる化粧品、医療衛生品、医療機器、雑貨などを主に取り扱っており、ドラッグストアへの商品供給の短納期化と効率化を可能とするほか、同社グループ会社の物流業務を統合するセンターとして新設した。

2012年に建屋の建設を開始し、13年11月に仮稼働、ことし4月から本稼働を開始することになっているが、当初6億円規模を見込んでいた建設コストが、災害時に自家発電システムによる商品供給を行えるよう屋根に太陽光発電パネルを設置するなど、計画を変更したことから投資規模が拡大。総額9億5000万円のコストに膨らんでいた。

そこで、セントラルロジスティックセンターの建設などに伴う資金調達の必要が生じたことから、仕入れ先との関係強化を図る方針と併せて26社を割当先とする第三者割当を実施することにした。

割当先は国分、武田薬品工業、救心製薬、龍角散、ユースキン製薬、アサヒフードアンドヘルスケア、ポッカサッポロフード&ビバレッジ、ファイン、オフテクス、シード、明治薬品、ジャパンメディック、金陽製薬、ムネ製薬、メタボリック、薬王製薬、白十字、ラシェル製薬、小林製薬、大石膏盛堂、森永乳業、川本産業、久光製薬、アース製薬、雪印メグミルク、明治——の26社。

同社は13年10月頃から割当予定先の具体的な選定を含め、第三者割当増資の検討に入り、これらの企業に対して段階的に第三者割当による株式引受けを通じた関係強化を打診。協議を重ねた結果、第三者割当増資と自己株式の処分による資金調達の実施を決めた。

調達する資金のうち、9億5000万円をセントラルロジスティックの建設費用として借り入れた資金の返済に充て、1億1000万円をセントラルロジスティックの入出荷管理システム投資、ラック(棚)、カーゴ車(台車)、パレット、仕切り板などの備品購入代金に充当する。残る2億1600万円は仕入れ代金の支払いなど運転資金として活用する。

■募集・処分前後の大株主と持株比率

募集・処分前募集・処分後
社名持株比率社名持株比率
ロート製薬13.99%ロート製薬12.50%
東邦ホールディングス11.23%東邦ホールディングス10.04%
三菱東京UFJ銀行4.51%国分7.10%
ツムラ4.23%三菱東京UFJ銀行4.03%
第一三共ヘルスケア4.05%ツムラ3.78%
松井秀夫氏2.84%第一三共ヘルスケア3.62%
久光製薬2.60%武田薬品工業3.55%
大鵬薬品工業2.06%久光製薬3.03%
竹田知広氏2.01%松井秀夫氏2.53%
みずほ銀行1.84%明治2.15%

■セントラルロジスティックセンターの位置
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