ロジスティクス即時配送プラットフォームを展開するLalamove Japan(ララムーブジャパン、東京都品川区)は8日、配送先エリアを本州全域へ拡大したと発表した。関東・関西など既存の利用エリアを起点に、本州各地への長距離配送に対応する。工場や倉庫、店舗間の緊急輸送など、都市内の即配に加えて広域のスポット輸送需要を取り込む。
Lalamoveは専用アプリを通じ、24時間365日、利用者とドライバーをマッチングして配送を手配する。荷物の大きさや配送距離などに応じて車両や料金体系を選択でき、注文前の料金確認や配送中の現在地、到着予定時刻の確認にも対応する。
今回のエリア拡大では、店舗間の緊急在庫移動や工場向け部品、制御盤、サンプル品などの法人輸送を想定するほか、個人向けでは旅行時の大型手荷物、アウトドア用品、単身者の急な荷物移動などを対象とする。同社が示す料金例では、東京から熱海までの小型貨物が1万2000円から、東京から軽井沢までの軽貨物が1万8000円から、東京から名古屋までの時間制配送が7万1000円から。高速道路料金やオプション料金は別途発生する場合がある。
即時配送を巡っては、Uber Japanが7月、即時宅配便「Courier」の提供エリアを47都道府県に広げ、軽バンによる配送を全国で開始した。Uberは発送地点から半径25キロ圏内の短距離即配を全国展開する一方、Lalamoveは本州内の長距離配送まで対象とすることで、緊急便やチャーター便に近い用途までカバーする。
EC(電子商取引)拡大による当日配送需要だけでなく、店舗間の在庫移動、工場停止を避けるための部品緊急輸送、サンプルや書類の即時送付など、定期便では吸収しにくい突発的な物流需要もある。従来は地場の軽貨物事業者やバイク便、チャーター便を電話で探し、個別に条件交渉するケースが多かったが、アプリ上で車両検索、価格確認、手配、追跡まで完結させる仕組みが広がりつつある。
一方で、即時配送は1件ごとの直送が基本となるため、共同配送や積載率向上とは異なる設計思想を持つ。輸送効率を重視する計画物流と、時間価値を優先する緊急輸送をどう使い分けるかが荷主側の課題となる。配達パートナーの稼働密度が低い地域では、必要な時間帯に車両を確保できるかもサービス品質を左右する。
Lalamoveは2013年に香港で設立され、現在はアジア、ラテンアメリカ、EMEAの18市場で事業を展開する。日本では配送先拡大に合わせて配達パートナーの募集も強化する。Uberを含むアプリ型配送事業者の参入・拡大により、これまで相対取引が中心だった緊急配送や広域スポット輸送でも、価格と手配方法の標準化が進む可能性がある。
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