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川崎製造所の装置2016年8月に停止、米国では販売強化

JX日鉱日石エネ、SAS事業体制を見直し

2014年6月2日 (月)

荷主JX日鉱日石エネルギーは5月30日、機能化学品のSAS(スーパーアロマティックソルベント)事業で、川崎製造所のSAS製造装置を2016年8月に停止するとともに、米国子会社「JXニッポン・ケミカル・テキサス社」で製造する高機能SAS製品の販売強化に取り組むなど、同事業の製造・販売体制を見直すことを発表した。

SASは同社が独自に開発した製品で、主に感圧紙のインク溶剤や高圧コンデンサ用の絶縁油として使用されており、日米合計で年産1.6万トンの製造能力を保有している。

日本では感圧紙溶剤・汎用絶縁油など複数用途向けに販売しているが、主用途の感圧紙溶剤の需要が年々衰退し、競合する中国品の流入増加により、国内SAS事業の環境が「極めて厳しい状況」となっている。

一方、米国子会社の製造品は、高級絶縁油をはじめとした高機能製品を取りそろえており、需要が堅調な欧米市場で販売量が伸びることが見込まれていることから、川崎製造所のSAS装置を停止し、米国子会社の高機能製品の販売を強化するなど、事業体制を見直すことにした。