ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

アジア展開加速し国際3PL基盤の整備急ぐ

SBSHD、インドの国際物流会社を76.7億円で買収

2014年7月7日 (月)

ロジスティクスSBSホールディングスは7日、子会社を通じてインドの国際物流会社「トランスポール・ロジスティクス」の株式66%を76億7000万円で取得し、子会社化すると発表した。

トランスポール社は過去3年で売上高が2.2倍の140億2800万円に拡大、アジアを中心に拠点展開も急ピッチで進めており、同じ地域で海外事業の拡大と国際3PLの基盤整備を進めたいSBSHDの思惑と合致した。

株式の取得は同日、子会社でアジア地域統括会社のSBSロジスティクス・ホールディングス・シンガポール社が、トランスポール社の株式を保有するファンドや個人と株式譲渡契約を締結、今月25日に取得する日程が固まった。

トランスポール社は、インドを拠点に航空・海上フォワーダーとして2004年に設立。順調に業績を伸ばし、11年からは投資ファンドによる支援を受け、香港、シンガポール、中国、韓国などに進出、インド国内18拠点と国外11か国で事業を展開している。営業力と業務オペレーション能力の高さに定評があり、電気機器、家電、IT、工業機械など多くのグローバル企業から支持を受けて急成長を続けている。

SBSHDは3PL事業とアジアを軸とした海外事業の展開によって、4年後の17年に売上高2000億円の達成を目指しており、このうち海外事業で売上高300億円を確保する方針を掲げていることから、フォワーディング事業の強化によってグローバルな3PL事業の展開につなげる狙いでトランスポール社を買収したもの。

同社は今回の株式取得で、トランスポール社と自社の輸配送、倉庫、3PLなどの事業ノウハウを結び付け、アジア各国で海外物流事業の基盤整備を加速させる。具体的には、トランスポール社が抱える既存顧客や今後開拓する新規顧客に向け、各国で輸配送や倉庫などの国内物流サービスから各国間の一貫輸送サービスをカバーし、国際3PL事業の成長を図る。

同社グループの海外物流事業は今後、インドに拠点を置く既存のフォワーディング子会社「アトラス・ロジスティクス」とトランスポール社のオペレーション機能の統合を進めることで、事業の強化と効率化を進める。

ASEAN諸国や中国、香港などの東アジア地域では、トランスポール社の拠点と既存の海外拠点の統廃合を含めた再編を行い、グループの総合力を活かした利便性を顧客に提供する。