荷主三谷産業は24日、富士通のベトナム子会社「富士通コンピュータープロダクト・オブ・ベトナム社」と共同で、車載用複合ユニット製品製造会社を設立すると発表した。
三谷産業のベトナム子会社「アエロールビジネスコンポーネンツ&ディバイシズ」(ABCD社)は、同国南部のドンナイ工場、北部のハイズン工場の2拠点で主に車載用樹脂成形品の製造を行っており、ドンナイ工場では金型製造も手掛けているが、行っている。
また、1997年から現地化学品子会社を通じ、富士通コンピュータープロダクト・オブ・ベトナム社に化学品を供給しており、ここ数年はABCD社と富士通コンピュータープロダクト・オブ・ベトナム社が協業して医療機器向け複合ユニット製品の製造に取り組んできた。
一方、ABCD社の主要顧客から現地調達率の向上を要請されていたことから、「より難易度の高い電子部品と樹脂成形品を組み合わせた車載用複合ユニット製品への取り組みを推進する必要がある」として、富士通コンピュータープロダクト・オブ・ベトナム社をパートナー企業としてビジネスモデルを検討。
この結果、ABCD社と富士通コンピュータープロダクト・オブ・ベトナム社がそれぞれが保有する技術・ノウハウを集約し、樹脂成形品の製造からプリント基板ユニット組み立て、最終検査までの一貫生産体制を構築することにしたもの。
これにより、生産性と技術レベルの向上、トータルリードタイムの短縮を図る。共同出資会社では、ABCD社ドンナイ工場の樹脂成形品の製造と、新規ビジネスとして複合ユニット製品の製造を行う計画で、ABCD社ドンナイ工場は金型製造を継続しつつトレーニングセンターを設置し、樹脂成形品の技術育成を図る。
これらの取り組みにより、同社は16年度に樹脂・エレクトロニクス関連事業の売上高を13年度比で1.7倍に増やす。