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物流施設空室率が改善、圏央道で吸収進む

2026年2月2日 (月)

調査・データ商業用不動産サービス大手のシービーアールイー(CBRE)が1月30日にまとめた「Japan Logistics MarketView 2025年第4四半期」によると、首都圏の大型マルチテナント型物流施設(LMT)の空室率は9.8%となり、3四半期連続で低下した。新規供給物件の竣工時稼働率は2割と低水準だったものの、既存物件を中心に空室消化が進み、市場全体の改善が鮮明となった。

首都圏では四半期の新規需要が8万6000坪に達し、その約半数を圏央道エリアが占めた。食品や一般消費財、家具などを扱う企業の成約が目立ち、事業拡大に伴う館内増床も複数確認された。圏央道エリアの空室率は15.0%と前期から大きく低下し、需給改善をけん引した。一方、東京ベイエリアと外環道エリアでも既存物件の空室消化が進み、空室率はそれぞれ4%台まで縮小した。

実質賃料は首都圏全体で1坪あたり5004490円と前期比0.2%上昇した。空室率の改善が進んだ東京ベイエリアや外環道エリアでは賃料の上昇が確認され、需要の底堅さを反映する形となった。国道16号エリアは新規供給により一時的に空室が増加したものの、賃料水準は横ばいを維持した。

近畿圏のLMT市場はさらにタイトな状況が続く。空室率は4.2%まで低下し、新規供給物件は満床で竣工した。四半期の新規需要は7万9000坪と過去5年平均を大きく上回り、25年通年では37万5000坪と調査開始以来最大を記録した。食品、アパレル、EC(電子商取引)関連企業による拠点拡張が広域で進み、実質賃料も4290円と上昇基調を保っている。

中部圏では空室率が15.5%と依然高水準ながら、前期から改善した。大型新築物件を中心に成約が進み、新規需要は四半期で8万3000坪と高水準となった。製造業や飲料、日用品など幅広い業種が動き、賃料も緩やかに上昇した。

福岡圏は新規供給がなかったことから既存物件での成約が進み、空室率は5.6%へ大幅に低下した。ただし2026年には過去最大規模となる9万坪の新規供給が予定されており、鳥栖・小郡方面を中心としたリーシング動向が今後の焦点となる。

地方中核都市でも需給は総じて引き締まっている。札幌や仙台、岡山、広島などで空室消化が進み、複数物件が満床となった。賃料も一部エリアで上昇傾向を示しており、地方市場においても物流施設需要の広がりが確認できる。

レポートは、首都圏では積み上がった空室在庫の影響から改善ペースは緩やかになるとしつつも、供給が過去平均を下回る見通しであることから、需給バランスは安定的に推移すると分析している。近畿圏では供給減少を背景に、さらにタイト化が進む可能性が高いとした。物流施設市場は地域差を伴いながらも、総じて回復基調を強めている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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