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新日鉄住金、衝突安全性に優れた造船用鋼板を実用化

2014年8月6日 (水)

荷主新日鉄住金、衝突安全性に優れた造船用鋼板を実用化01新日鉄住金、今治造船、独立行政法人海上技術安全研究所は5日、衝突安全性に優れた造船用鋼板「NSafe-Hull」を世界で初めて実用化したと発表した。

新日鉄住金が開発した、衝突安全性に優れた高延性造船用鋼板「NSafeR-Hull」が、今治造船、海技研との実用化に向けた共同研究を経て、世界で初めて商船三井のばら積み船に採用され、2日進水した。

新日鉄住金、衝突安全性に優れた造船用鋼板を実用化02NSafe-Hullは、従来の施工性を維持しながら高い延び性を備えることで、船舶の衝突安全性を高めることができる新しい鋼板で、新日鉄住金が成分設計と結晶粒レベルの組織制御を行い、開発した。

鋼板の延びに優れており、船舶に適用した場合、船舶の側面から衝突された際に穴が開くまでの衝撃吸収エネルギーが3倍となることで、従来の鋼材に比べて船体に穴が開きにくくなるという。

実用化された船舶には、貨物倉船側部、燃料タンク部などの高い衝突安全性が求められる場所に合わせて3000トンの「NSafe-Hull」が採用された。船体に穴が開きにくくなることにより、浸水防止や貨物保護、深刻な環境汚染につながる油流出の防止の役割を担っている。