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JSR、中国・天津に新工場、アジアで生産能力拡大

2011年3月23日 (水)

荷主JSRは22日、子会社のエラストミックス(三重県四日市市)とともに、中国・天津のCMB(カーボンマスターバッチ)生産拠点を移転し、新工場を建設すると発表した。

 

新工場は2012年央に竣工し、現工場から生産ラインを移設するとともに、新ラインの増設を行う。主要顧客である日系自動車部品メーカーの進出、増産への対応に加え、ローカル顧客への拡販を図っていく。

 
中国・天津の合弁会社「天津国成橡膠工業有限公司」は、天津市静海県に工場を持ち、中国北部・中部の日系自動車部品メーカーを中心にCMBを供給しているが、現工場は敷地面積も十分でなく生産能力の拡大に限界があるため、「今後のさらなる需要増に対応するには近隣の開発区内に新たに土地を取得し、新工場建設が必要」と判断した。

 

現工場ではA練り用に110Lクラスのインテンシブミキサーを3系列、B練り用に110Lニーダー2系列を保有しているが、新工場への移転に伴って180Lインテンシブミキサー1系列を増設する。この増設により同社の生産能力はこれまでの年間1万5000トンから、2万トンへと拡大する。

 

JSR、エラストミックスは2010年9月に中国・佛山の100%出資会社でB練り用110Lニーダーラインの増設を完了させたほか、タイ・ラヨン県の合弁会社で年初に第3生産工場を竣工させ、11年中にはA練り用180Lインテンシブミキサー1系列、B練用ミルブレンダー1系列を増設する。これらにより、継続的にアジアでのCMB生産能力を増強していく考え。

 

エラストミックスでは、アジアでの自動車需要の増加を背景とした顧客の海外シフトとローカル需要の増加に対応するため、アジアの生産拠点を拡大し、グローバルなCMB供給体制の強化を図っていく、としている。