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米フリースケール、仙台工場の操業再開しないと発表

2011年4月6日 (水)

M&A米国のフリースケール・セミコンダクタは6日、東日本大震災による仙台ウエハ工場(仙台市泉区)の被害状況を調査した結果、深刻な損傷を受けた同工場を再開しないと発表した。

 

同工場では設備装置やインフラが広範囲に及ぶ損傷を受けているほか、余震の継続、安全面やインフラの問題、仙台地区の基盤設備の被害により「妥当な期間内に稼動レベルに復旧することは難しい」と判断し、200ミリメートル(8インチ)工場への生産移管の加速に注力することを決めた。

 

同社では地震発生前に、12月をめどに仙台工場を閉鎖する計画を発表しており、同工場で製造していたマイクロコントローラ、アナログIC、センサ製品は閉鎖計画に伴い、同社の他工場や外部委託工場への生産移管を進めてきた。

 

積み上げ在庫製品は仙台以外の工場で保管されていたため、震災の被害を受けなかったという。生産移管については、一部の製品はすでに技術移管が終了しており、残りの製品も移管プロセスが進められている。

 

仙台工場は、東芝、モトローラの合弁事業として1987年に建設されたもので、99年にフリースケールの前身であるモトローラの半導体製品部門が工場を買収した。工場は、震源地の西方約130キロ、日本の太平洋岸から約25キロ内陸に、福島第一原子力発電所からは北方約113キロに位置している。