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資源エネルギー庁、陸自と石油輸送協力体制を強化

2014年10月14日 (火)

ロジスティクス資源エネルギー庁と東北経済産業局は14日、陸上自衛隊東北方面隊との間で、危機時の石油輸送協力体制を強化すると発表した。

広域・大規模災害に備え、人命救助を行う自衛隊への石油供給の円滑化と、自衛隊による民生用石油輸送協力の体制強化に向けた合同実働訓練を、製油所(JX日鉱日石エネルギー仙台製油所)、油槽所(出光興産塩釜油槽所)、SS(丸山亘理中央給油所)の協力を得て、11月7日に陸自「方面隊震災対処訓練」(みちのくアラート2014)、「津波防災の日」訓練の一環として実施する。

2011年3月の東日本大震災時には石油の輸送が困難になり、給油が困難となる地域も多く発生。資源エネルギー庁からの要請で自衛隊がドラム缶に詰めた軽油などを被災地へ搬送し、民生用石油供給を支援したが、さまざまな調整事項が生じた。一方、こうした石油供給インフラの被災が、自衛隊の人命救助活動に必要な燃料確保に影響を与える可能性も改めて認識された。

こうした経験を踏まえ、資源エネルギー庁と防衛省は6月、防衛省の「2014年度自衛隊統合防災演習」(26JXR)の一環として、緊急時の石油輸送円滑化に向けた初めての合同訓練を実施。今回の訓練はこれに続くものとして、協力体制をさらに進めるために実施するもの。

訓練では、宮城県沖の地震・津波発生を想定し、11月7日に宮城県内のJX日鉱日石エネルギー仙台製油所、出光興産塩釜油槽所、丸山亘理中央給油所を利用して行う。

具体的には、「発災当初の自衛隊の活動に必要な燃料の急激な所要増大」を想定し、民間油槽所で自衛隊燃料タンク車に燃料を供給。民間燃料供給拠点で、自衛隊輸送力でなければ輸送する事ができない限定的な場面を想定し、民間製油所などから孤立した民間燃料供給拠点に自衛隊燃料タンク車での輸送を実施し、緊急時のオペレーションの手順を訓練・確立する。

自衛隊の燃料タンク車が民間の油槽所、製油所に入るのは、今回の訓練が初の試みとなる。