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40キロの新規パイプライン建設も準備

石油資源開発、福島・相馬港でLNG基地の建設に着手

2014年11月13日 (木)
石油資源開発、福島・相馬港でLNG基地の建設に着手

▲建設予定地(相馬港、出所:石油資源開発)

ロジスティクス石油資源開発は13日、福島県新地町(相馬港)でLNG(液化天然ガス)基地の建設工事に着手したと発表した。基地建設と併せて、受け入れたLNGの気化ガスを同社幹線パイプラインまで輸送する接続パイプライン建設の準備も進めている。

同社は、新潟県・山形県・秋田県で産出する国産天然ガス、輸入LNGの気化ガスを地元だけでなく、新潟・仙台間ガスパイプライン(新潟・仙台ライン)や白石・郡山間ガスパイプラインなどの自社パイプライン網を通じ、需要家に届けるとともに、専用の貨車輸送コンテナやタンクローリーを用いてLNGを液体のまま届けるサテライト供給事業を展開している。

石油資源開発、福島・相馬港でLNG基地の建設に着手

▲完成予想概念図(出所:石油資源開発)

今後の天然ガス需要の増加に対し、長期安定的に天然ガスを競争力ある価格で供給していくため、相馬港に大型LNG外航船を着桟させ、LNGタンクで貯蔵・気化するLNG受入基地を建設するもの。

また、同基地で気化したガスを新潟・仙台ラインに宮城県岩沼市・岩沼バルブステーションで接続させる40キロの新規パイプライン建設を進める計画で、完成後は天然ガスの供給安定性と緊急時のセキュリティ対応の面で優れたエネルギーネットワークを実現する。

このほか、同社はマレーシア国営石油会社のペトロナス社が主導するカナダブリティッシュ・コロンビア州のシェールガス田開発・生産事業で、シェールガスをパイプラインで同州西海岸プリンス・ルパートまで運び、液化(LNG化)・輸出する事業の10%権益と、この権益比率に相当するLNGを引き取る権利を取得している。

プロジェクトの液化プラント操業開始は18年末を目標としており、プロジェクトで製造される年間1200万トンのLNGのうち10%の120万トンを引取り、18年3月に操業を開始する相馬LNG基地で取り扱う主要なLNGソースの1つとする。