ロジスティクス商船三井は24日、香港で計画されている洋上LNG受入基地向けに、洋上でLNGを再気化し、陸上パイプラインへ高圧ガスを送出する浮体式LNG貯蔵再ガス化設備(FSRU)1隻の長期用船契約と、洋上の固定桟橋の長期保守操業契約を締結したと発表した。この契約を受け、同社は2017年に韓国・大宇造船海洋で竣工した世界最大のFSRU「MOL FSRUチャレンジャー」を投入する。
同社がMOL FSRUチャレンジャーを投入するのは、香港政庁が大気汚染を含む環境改善を目的に発電燃料の半分を天然ガス化する政策の実現に向けて計画する香港初のLNG受入プロジェクトで、洋上LNG受入基地は2021年操業開始に向け香港南海上のソコ群島東方に建設され、新界地区のブラックポイント火力発電所、ラマ島のラマ火力発電所の2か所に天然ガスを供給する。
タンクターミナル運営世界最大手のロイヤルボパック社(オランダ)とも桟橋の長期保守操業に関する契約を結んでおり、ボパック社の実績を活かしてプロジェクトの桟橋の長期保守操業体制構築を進める。
MOL FSRUチャレンジャーは17年から20年までトルコ国営ガスパイプライン会社ボタスが運営する地中海岸ドルチェルのLNG受入基地で供用されている。
全幅:550メートル
LNG貯蔵能力:26万3000立方メートル