ロジスティクスローソンの玉塚元一社長とSGホールディングスの町田公志社長は7日、記者会見し、共同出資会社「SGローソン」を立ち上げ、ローソンの店舗を起点とした宅配と「御用聞き」サービスを共同で展開すると発表した。
異業種のコンビニと宅配事業者が共同で新たな配送インフラを構築することにより、買い物弱者や拡大するネット通販需要への対応力を高めながら、宅配コストで大きな割合を占める不在配達時の再配達削減につなげる。
ローソンは昨年から店舗を起点とした物流に進出する方針を打ち出していたが、佐川急便を中核としたSGHDグループと組むことで、同社のサービスの利便性を高めるとともに、店舗での受取サービスと併せて展開し、顧客との接点を拡大する。
SGHDグループは、全国1万2000店の店舗網を持つローソンとの提携によって、宅配拠点をより細かいレベルで展開するほか、不在時の店舗受け取りサービスの利用を増やすことで再配達に要するコストの圧縮を目指す。
個人宅への配送・御用聞きサービス「SGローソンマチの暮らしサポート」は、まず東京都世田谷区を中心とした20店舗で開始を検討する。
不在時の荷物を店舗で受け取れるサービスと選任配送担当者が個人宅へ直接荷物を届けるサービス、店頭で販売する弁当類などの商品やネット宅配「ローソンフレッシュ」の商品を一緒に届ける御用聞きサービスを提供。今年度中に都内で100店舗へサービスを拡大する計画。
また、シニア層や主婦層を宅配スタッフとして採用し、人材活用に取り組むことも検討する。
さらに、7月からローソンストア100を除く全国のローソン店舗1万1125店で、佐川急便の取引先通販事業者やオンライン事業者から購入した商品を24時間受け取ることができるサービスを開始する。
これにより、顧客は受取先のローソン店舗を自宅、勤務先、旅行先などライフスタイルに合わせて指定できるようになる。事前に送られてくる受取用バーコードをスマートフォンなどに表示し、POSレジで直接受け取る。
SGローソンはローソンが51%、SGHDが49%を出資して6月14日に設立する。社長にはローソン執行役員でホームコンビニエンス事業本部長の野辺一也氏が就任する。