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南海通運、タイとミャンマー結ぶ国境陸送混載を開始

2015年4月21日 (火)

国際南海通運(大阪府泉大津市)は21日、タイのバンコクからミャンマーのヤンゴンへ向かう国境陸送混載便サービスを立ち上げ、4月1日から運行を開始したと発表した。

南海通運、タイとミャンマー結ぶ国境陸送混載を開始

南海通運、タイとミャンマー結ぶ国境陸送混載を開始安全面のリスクと高コスト、安定性で課題が合った国境陸送物流で6年にわたる実証走行を重ね、ミャンマーに物流子会社を設立したことで、バンコクからヤンゴンまで小ロットで割安な物流を安定して提供できる体制を整えた。

タイからミャンマーに入る国境陸送ルートで、中小企業が使いやすい混載物流に焦点を絞っている点が特徴。実現に向けて同社は6年前から国境物流にかかわり、その後ヤンゴンに中小企業向けのビジネスサポート会社と物流子会社を設立。現地の会社や組織とのコネクションを形成し、タイ、ミャンマーで国境物流を提供してい事業者との業務提携を進めた。

タイからミャンマーに物を輸送する場合の手段としては、海上コンテナ輸送、航空便輸送、国境陸送の3種類が候補となるが、国境陸送はリードタイム、コストに優れるものの、安全性や安定性に欠け、その割りに価格が高く、商業ベースに乗らないと考えられていた。

南海通運、タイとミャンマー結ぶ国境陸送混載を開始安定性とコスト努力がカギになるとみた同社は、長期にわたって調査・トライアルを繰り返し、国境陸送混載便は小ロットの貨物に対して価格、納期の面で魅力的なサービスを提供できる、と結論。新サービスの開始に至った。

タイからミャンマーに入る国境陸送ルートのうち、メソット-ミャワディルートは東西経済回廊としてバイパス建設が進んでおり、バンコクからヤンゴンまでドアツードアで3、4日で配送、料金も海上の混載便より安く提供できるようにした。

同社は現在、日本、タイ、ミャンマーに受付窓口を設けており、ミャンマーからタイへの逆方向の国境物流でも準備を進めている。

同社はミャンマーがさらなる経済発展を遂げる上で課題となるのは、海外からの資材輸入に対して安全・確実で安価な物流の仕組みだと指摘。今回の国境陸送混載便によって、同国で生産する商品の資材調達が改善に向かう可能性もある。

こうした需要を見越し、国境物流の安定と低価格化、利便性の追求に向け、民間保税倉庫第1号の運営を計画しているという。