M&Aセイノーホールディングスは13日、投資事業有限責任組合との折半出資による投資目的会社を通じ、関東運輸(群馬県前橋市)の全株式を6月10日付で取得して子会社化すると発表した。
関東運輸は、チルド輸送に強みを持ち、北関東で高い密度のチルド配送網を展開する「地域ナンバーワンのドミナントプレーヤー」(セイノーHD)とされ、全国レベルでチルド配送に対応できるネットワークを保有している。
今回のM&Aにより、伸長が見込めるコールドチェーンを強化し、常温・チルド・冷凍の三温度帯フルライン物流網を整備することで、輸送サービスの高度化、業績の拡大につなげる狙い。
買収スキームは、今後のコールドチェーンの戦略的展開に向けた事業パートナーとして刈田・アンド・カンパニー(東京都港区)との共同事業の形態をとるとともに、財務効率の高いLBO(レバレッジド・バイアウト)スキームを活用。
日本政策投資銀行を単独の有限責任組合員とし、刈田・アンド・カンパニーなどが運営する投資事業有限責任組合と折半出資する投資目的会社を通じて、ポラリス・キャピタル・グループ傘下のファンドから関東運輸の株式を取得する。
関東運輸の2015年3月期業績(見込み)は売上高192億9500万円(前期比5.2%減)、営業利益13億9200万円(33.8%増)、純利益4億5900万円(17.6倍増)で、関東運輸の子会社化に伴い、傘下の大阪高速乳配、ケーシーエス、泉川運輸、ティ・エム・アール北関東の4社もセイノーグループ入りする。
■投資形態