産業・一般食品の加工処理機器、紙容器の充填包装システムサプライヤーの日本テトラパック(東京都千代田区)は30日、日本で化粧品事業を展開すると発表した。
テトラパックは、世界170か国で展開している乳製品製造で培ってきた高品質な乳化技術を生かし、1986年から化粧品ビジネスを世界21か国以上で展開しており、日本でも1985年からグループ会社のテトラパック・ステンレス・エクイップメント社(インドネシア)の管轄下で一部事業を展開してきた。
日本の化粧品企業のグローバル化に伴い、グローバルネットワークを生かした日本での顧客サポートやサービスの提供を推進するため、日本テトラパックが日本で化粧品事業を本格展開することになったもので、2014年までに日本市場で10億円の売上げを目指す。
同事業では、撹拌・乳化機器であるテトラ・アルミックス・デルタの技術を提供する。テトラ・アルミックス・デルタでは、高品質な乳化が可能なほか、CODE3という特許技術をもち、コールド・ホットの処理技術により原材料の熱劣化を防ぎ、原材料本来の良さを活かした高品質な製品づくりが可能。
また、瞬時冷却により、バッチ当たりにかかる製造時間を短縮し、熱エネルギーを最大66%削減することができる。さらに、特殊な構造を持つメカニカルシールは、酸化チタンなど硬質物質のような微粒子を含む製造で強みを発揮するという。
テトラパックの乳化技術や食品加工技術を生かすことにより、果実やハーブ、オーガニックなど自然素材を原料とし、素材本来の良さや成分を活かした現代のトレンドの要望にあった製品の製造が可能になる。
またミキシング、撹拌、殺菌、などのコンポーネントも現在、テトラパックがもつポートフォリオから構成することができ、現在の顧客に提供している24時間サービスサポートやオンライン発注システムなどを同事業での新規顧客に提供することができる。
化粧品事業はプロセッシング部門での事業展開であり、カートン(紙容器)部門はこれまで通り食品のみを扱う。