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丸善ジュンク堂、オンデマンド印刷書籍の販売開始

2015年6月25日 (木)

荷主インプレスグループで電子出版事業を手がけるインプレスR&D(東京都千代田区)は25日、丸善ジュンク堂書店、大日本印刷と提携し、POD(プリント・オンデマンド)書籍の流通・販売を開始すると発表した。

これまでアマゾンジャパン、三省堂書店、ウェブの書斎といった書店で購入できたPOD書籍を、7月1日からジュンク堂書店池袋本店、トゥ・ディファクトが運営する「honto.jp」サイトでも購入できるようにする。

PODは、デジタル印刷機による印刷技術を活用した出版物の印刷・製本方式で、最少1冊単位で印刷・製本できるのが特徴。この仕組みにより、注文が入ってから1冊ずつ印刷・製本して出荷することができるため、出版社にとっては在庫を持つことなく、出版物を製造・出荷できる。

インプレスR&Dでは、2012年3月からPODを活用し、無在庫販売による出版ビジネスを確立したが、PODに対応した設備を持つ書店が限られており、一般書店で取り扱うのは困難な状態が続いていた。

そこで、丸善ジュンク堂書店と大日本印刷、インプレスR&Dの3社が協業し、注文に応じて最少1冊単位で印刷・製本し、販売する仕組みを新たに構築。併せてhonto.jpの注文を丸善ジュンク堂書店が取りまとめることで、ネット通販で注文が入るごとに大日本印刷に印刷・製本依頼を行う仕組みも整え、honto.jpは在庫を一切持つことなくPOD書籍を出荷できるようになった。

丸善ジュンク堂、オンデマンド印刷書籍の販売開始00

(出所:インプレスR&D)

同社は「PODは出版社にとって在庫リスクを削減できるソリューションとなるだけでなく、読者にとっては印刷書籍を確実に入手できる仕組みでもある」として、PODの普及に向けて今後もサプライチェーン開発を積極的に行う方針。