
(出所:パテント・リザルト)
サービス・商品パテント・リザルトが7日発表した、無人搬送機関連技術の参入企業に関する調査結果によると、半導体ウェハー移送用の天井搬送車で注目度の高い特許が多くなっている村田機械が総合力1位となった。
同社の注目度の高い特許には米ブルックスオートメーション社が出願し、名義が村田機械に変わっているものも見られた。
2位は床面有軌道式の無人搬送車で衝突防止に関する特許の注目度が高いダイフクが、3位には、上位2社と比べて少ない件数ながら、米アマゾンテクノロジーズが入った。
アマゾンテクノロジーズは、搬送機そのものより搬送機を含めた物流管理システムで注目度の高い特許が多くなっており、大半がキバシステムによる出願。アマゾンは2012年にキバシステムを買収している。
また、アマゾンテクノロジーズの先行企業(引用数ランキング)を調べたところ、アマゾンテクノロジーズにとって最も障害となってきた企業は村田機械であることが判明。
米国金融機関名義の特許が2件見られるが、これらは元の出願がシンフォニアテクノロジーとなっており、この2件を合わせるとシンフォニアテクノロジーも先行企業特許数が4件となり、アマゾンテクノロジーズにとって村田機械と同様に障害となっていた企業だということがわかった。
追随企業(被引用数ランキング)は件数が少なく、全体で2件のみ。このうち、ミサワホームによる特許は搬送「システム」、ダイフクによる特許は搬送「装置」に関するものが特徴的。
パテント・リザルトでは、「アマゾンテクノロジーズによる特許は出願が比較的新しいことから、現在のところ引用された件数が少ない」としながらも、今後システム関連特許が増加すると、同社の特許が引用されるケースも増加していく、と予測した。
■無人搬送機関連技術・特許総合力トップ5
順位 | 企業名 | 総合力(権利者スコア) | 有効特許件数 | 個別力(最高スコア) |
---|---|---|---|---|
1 | 村田機械 | 1241.2 | 325 | 79.2 |
2 | ダイフク | 641.8 | 193 | 71.6 |
3 | アマゾンテクノロジーズ | 299.2 | 21 | 67.6 |
4 | パナソニック | 239.3 | 31 | 74.0 |
5 | 東京エレクトロン | 214.0 | 51 | 69.0 |