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苫小牧沖フェリー火災で宅配・郵便物の配達遅延

2015年8月3日 (月)

事件・事故北海道苫小牧沖で1日、商船三井フェリー運航の「さんふらわあだいせつ」で火災が発生したことを受け、日本郵便とヤマト運輸は火災事故に伴い宅配貨物や郵便物の送達が遅れていると発表した。

ヤマト運輸では、7月29日と30日に東京・関東を中心とする地域から発送された宅急便、クロネコDM便のうち、北海道全域を配達先とする荷物に遅れが生じている。

同社はフェリーに積載している荷物の依頼主に対し、今後報告と個別対応を進める方針。

日本郵便は、火災による郵便物、ゆうパックへの影響について「調査中」で、詳細が判明した段階で対応を公表する。

商船三井フェリーの発表によると、同社運航船カーフェリー「さんふらわあだいせつ」は7月31日17時15分頃、苫小牧沖南方55キロ付近の海域を大洗港から苫小牧港に航海中、車両甲板で火災が発生した。

消火設備と乗員による一次消火活動を行ったものの鎮火に至らなかったことから、船長は乗客乗員全員の退船、避難を決定。乗客71人全員は、付近を航行中のフェリー、海上保安庁の巡視艇などに救助され、31日夜に苫小牧港に上陸し、同社が手配したホテルに到着したか、自宅に向かった。

乗員23人中船長を含む22人も同時に巡視艇などに救助されたが、消火活動に従事していた二等航海士が行方不明となっており、現在安否を確認中。

8月1日9時頃に海上保安庁特殊救難隊が本船に移乗し、行方不明者の船内の捜索を開始している。

1日12時時点でさんふらわあだいせつは苫小牧港沖南方48キロ地点にあり、巡視艇が放水による消火活動を行っている。付近では2隻のタグボートが曳航索をとっており、同社は「船体は安定し、海上への油の流出も確認されていない」としている。

■「さんふらわあだいせつ」の概要
総トン数:11401トン
航海速力:25ノット
全長:190メートル
全幅:26.4メートル
旅客定員:154人
車両搭載最大数:乗用車62台、大型トラック160台