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キャセイ貨物部門、上期減収、4月以降の貨物需要減速

2015年8月20日 (木)

ロジスティクスキャセイパシフィック航空が19日に発表した上半期(1-6月)の決算によると、4月に入って航空貨物需要が減速基調に入った影響を受け、貨物部門の売上高は113億7600万香港ドル、2.5%の減収となった。

2014年夏からはじまった航空貨物市場の需要拡大は15年上期になってもその傾向が続いていたが、4月以降は減速基調に転じた。キャセイパシフィック航空と香港ドラゴン航空を合わせた貨物輸送能力は8.9%増加しており、貨物占有率も0.9ポイント上昇の64.1%となったものの、競争の激化や業界全体の輸送能力の過多、燃油サーチャージの急激な低下で、貨物1トンを1キロ輸送することで得る収入の平均(貨物単価)は11.1%減の1.93香港ドルにとどまった。

ただ、米国西海岸の主要港湾でストライキによって生じた海上輸送貨物の滞貨が寄与し、特に北米発着を中心とした航空貨物輸送主要路線の一部に好調な需要が見られた。「アジア域内の輸送も拡大したが、欧州への輸送は期待を下回った」としている。

15年上半期は、旅客と貨物の輸送能力が増加したにもかかわらず、同社グループの燃料費は前年同期から70億7800万香港ドル減少した。

燃料価格は低下したものの、燃料費は依然としてキャセイパシフィック航空グループの最大のコスト要因となっており、上半期のコスト全体の34.2%を占め、前年同期から3.7ポイント低下した。