キャセイ航空の貨物事業、上期低迷し17％減収

ロジスティクス香港のキャセイパシフィック航空がこのほど発表した上半期決算によると、同社グループ貨物事業は94億1500万香港ドル（1213億円）で、前年同期比17.2％の減収となった。

同社は上半期の航空貨物市場について「4月以降、重量の面で安定したものの、全体としては低迷が続いた」と説明。キャセイパシフィック航空と香港ドラゴン航空を合わせた貨物輸送能力が0.6％増えたのに対し、貨物占有率は1.9ポイント下回る62.2％にとどまり、輸送貨物重量も0.2％減少した。

貨物1トンを1キロ輸送することで得る収入（貨物利用距離当たり収入）は輸送能力が過剰な状態が続いたことに加え、4月から燃油サーチャージの適用がなくなった影響で17.6％減の1.59香港ドル（20.5円）に落ち込んだ。燃料費を除く有効貨物トンキロあたりのコストは0.5％減少した

貨物需要は欧州路線で低迷が続いたほか、太平洋路線でも弱まったが、インド路線に限っては需要が拡大したことから、旅客機の胴体下部スペースを活用した貨物輸送の割合を増やすなど、需要に応じて貨物専用便による輸送能力の調整を図った。