荷主コクヨは3日、グループのコクヨS&Tが、中国でステーショナリー事業を強化するため、2012年夏頃の稼動を目指して上海市奉賢区にノート工場を建設すると発表した。
中国では現在、流通三段階が明確で、中でも広い国土を背景としてエリア単位の卸の位置付けが高くなっており、同社では、既に40社を超える大手有力卸と取引を開始、2010年には日本からの生産輸出により、約200万冊のノートの販売実績を上げた。今後も販売量の増加が見込めると判断し、中国に生産拠点を作ることで本格的に中国市場に参入することを決めたもの。
新工場は、現在上海・北京でオフィス通販事業「Easy buy」を展開している国誉商業(上海)有限公司の上海工場として運営する。中国で製造事業を行うために必要なライセンスは、既に上海市当局より申請・認可されているという。
今後は、今回の新工場設立による生産機能面からの中国内のバリューチェーン強化に加え、中国向けの商品の開発や、アジアで構築したバリューチェーン上の商品の販売を強化することで、中国マーケットでのスピードを上げてステーショナリー事業を展開していく、としている。
■上海工場の計画概要
操業開始 | 2012年夏頃 |
所在地 | 上海市奉賢区・上海工業総合開発区 |
敷地面積 | 30134平方メートル |
延床面積 | 21284平方メートル |
生産品目 | ノートなど紙製品を中心とする文具 |
従業員数 | 約300人 |
総投資額 | 約20億円 |
売上目標 | 2020年100億円 |