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カゴメ、アジア輸出拡大へ物流品質など豪州事業強化

2010年7月23日 (金)

フードカゴメは22日、農業生産を基盤とした原料加工事業をオセアニア地区で展開して海外での成長を目指すため、オーストラリア最大手の生トマト加工・販売メーカーであるセデンコ・オーストラリア社との間で、同社に供給するトマトを栽培するSSファームズ社の事業譲受け契約を締結したと発表した。

 

カゴメが掲げる「畑からの品質づくり」を強化するため、07年のポルトガルのトマト加工会社への出資に続き、南半球での原料生産拠点を確保する。

 

譲り受けるのは、セデンコ・オーストラリア社とSSファームズ社の事業の内、米国、ニュージーランドのグループ会社との取引などを除く事業全体。

 

譲渡スキームとしては、セデンコ・オーストラリア社の事業譲受け会社として「Echuca Newco Pty Ltd.」を、SSファームズ社の事業譲受け会社として「Echuca Newco Farms Pty Ltd.」を設立し、2社の株式をカゴメが100%保有する。また、オーストラリアでの経営管理業務を担う統括会社として、「カゴメ・オーストラリア」社を100%出資で設立した。

 

これによりカゴメは、オーストラリア市場で国産トマト加工業者としての地位を保ちつつ、国際競争力を向上させ、アジアを中心とした海外への輸出拡大を目指すため、(1)品種選定、栽培技術の技術協力による収量の向上(2)品質管理技術向上によるロス低減(3)物流品質向上によるダイストマトのアジアへの輸出拡大(4)ポルトガルH.I.T.社などとのグローバル事業提携(5)原料の確保と原料からのバリューチェーン実現――などの施策を展開する。