ロジスティクス本誌編集部の記者たちが、2月14日から20日で注目した物流ニュースを取り上げ、その背景や今後の影響について座談会形式で語り合いました。記事本文だけでは伝えきれない現場の空気感や取材の視点を、読者と共有するのが狙いです。
国内最大級の危険物倉庫群「プロロジス古河7」誕生
記者A「プロロジスの古河7の竣工式に行ってきたけれど、10棟すべてが危険物倉庫という振り切り方が印象的だったね。まだ確定テナントはないようだけど、引き合いはかなり強いみたいだ」
記者B「古河エリアは、一般倉庫の『古河6』や『古河4』などと組み合わせて使う戦略だよね。ただ、大型の一般倉庫である古河4ではまだ空いている区画があるという話もあり、今の供給過多の影響が如実に出ている」
記者C「デベロッパー側も、コロナ禍での投資過熱によるダブつきを認めている。供給が落ち着いて需給が改善するのは2028年から29年頃という見立てだった。それまでは安易な『箱貸し』ではなく、危険物や自動化といった付加価値が不可欠になるね」
記者A「今は建設費や人件費が高騰していて、普通のドライのマルチテナント倉庫を今から企画しても、現在空室になっている3年前の物件ほど安くは作れない。商売として成り立たせるには、どうしても高機能な倉庫にならざるを得ないという背景があるようだね」
Hacobu、現場重視の製品開発で物流AI実装をけん引
記者B「ハコブの新機能発表でも話題になったけれど、生成AIの文脈で『パブリックAI』と『プライベートデータ』を切り分けて考える視点が出てきたね。誰でもアクセスできる情報だけでは、企業のPL(損益計算書)の強化にはつながらない」
記者C「物流現場はファクスや紙の伝票など、実は独自データの宝庫。これをいかにAIに食わせて差別化につなげるかが、今後の生き残りの鍵になる。属人化していたベテランの判断をAIに学習させる試みも始まっているよね」
記者A「ただ、物流は人材の流動性が高く、情報持ち出しリスクが顕著な業界。生成AIで社内情報が可視化されるほど、お土産として情報が持ち出される懸念も強まる。活用ルールの周知と権限管理の両立がこれまで以上に重要になるだろうね」
記者C「システムの標準化も大事だけれど、これからはAIを使ってユーザー自身が業務プロセスをカスタマイズしていく時代になる。現場の『秘伝のタレ』的なノウハウをどう守り、どう活用するか。リテラシーの差がそのまま競争力の差になりそうだ」
軽油価格、150円台に下落
記者A「政権交代に伴う税制調整などで、軽油やガソリンの店頭価格が150円台まで下がってきたね。ドライバーとしても安くなった実感はあるけれど、このまま理由なき値上げで減税分が相殺されないか心配なところだ」
記者B「燃料価格が下がると、燃料サーチャージの議論がうやむやになりがちだけど、それこそが危ない。せっかく普及した仕組みを放棄せず、価格下落時でも契約に明記して機動的に適用し続ける運用を維持すべきだね」
記者C「サーチャージに関連して、今回の欧州出張での航空運賃明細には驚いたよ。燃料サーチャージだけで10万円近い金額になっていたんだ。数年前は2、3万円だった記憶があるから、燃料価格が落ち着いている今でもこれだけ取るのは『便乗』に近い印象も受けてしまう」
記者B「それだけ負担が重いと、貨物への転嫁がどうなっているかも気になるね。燃料費や税金は消費者から見るとブラックボックスになりがちだから、非常に分かりにくい」
記者C「だからこそ、物流現場でも走行距離や業務内容に応じた燃料費の算定を原価計算に組み込むべきだ。高くても安くても運送会社の負担が極端に変わらないよう、荷主との間で透明性の高い連動式を徹底していく必要があるね」
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