国際カネカは、欧州、中東、アフリカ(総称してEMEA地域)で事業展開を加速するため、ベルギーのブラッセル市に欧州統括会社「カネカヨーロッパホールディング」を1日付で開設した。
これに伴い、カネカベルギー、カネカファーマヨーロッパ、ユーロジェンテックの3社を新会社の傘下に配置する。統括会社はこの地域で経営戦略の検討・立案、研究開発、人事・労務、法務やガバナンスなどの機能を強化し、域内事業の推進役を担う。
同社は欧州で1970年にカネカベルギーを設立し、モディファイヤーの製造・販売を開始。85年に発泡ポリオレフィン、97年には変成シリコーンポリマーの製造・販売を開始し、最近では2011年に独エボニック社のモディファイヤー事業を買収、13年に独BASF社からのモディファイヤー事業を取得するなど、業容を拡大している。
ライフサイエンス領域でも94年にカネカファーマヨーロッパを設立し、10年にはユーロジェンテックの株式70%取得するなど、事業強化を図っており、15年3月期の欧州売上高は海外売上高の26%を占めた。同社は「統括会社設立を機に中東、アフリカでの販売増を目指していく」としている。