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住友化学、中国に自動車向けPPコンパウンドの生産合弁会社を設立

2011年8月18日 (木)

アパレル住友化学は18日、中国吉林省長春市の樹脂コンパウンド事業会社・吉林省新東泰工程塑料有限責任公司(新東泰)と合弁で、自動車向けポリプロピレン(PP)コンパウンドの製造・販売を行う会社を12日に設立した、と発表した。合弁会社は、長春市近郊にPPコンパウンド製造工場を新設し、来年1月の稼働を目指す。

 

中国市場で存在感を急速に増している中国現地自動車メーカーへの事業展開が、今後の事業拡大での課題となっており、今回、この課題に対する新たな取り組みとして、現地資本との合弁による事業拠点を設立することとしたもの。

 

PPコンパウンドは、PPに合成ゴムや無機フィラーなどの素材を混練し、耐衝撃性や剛性などを向上させた高機能材料で、自動車のバンパーや内装材として使用されている。自動車の生産台数が増加するとともに、自動車の軽量化のため1台あたりの使用量も増加していることから、年々需要が伸長している。

 

住友化学は、グローバルに事業を展開する自動車メーカーのニーズに対応するため、かねてからPPコンパウンド事業のグローバル展開を積極的に進めており、中国華南地区を皮切りに、欧州、北米、タイ、サウジアラビアに事業拠点を設立し、拡大を図ってきた。

 

世界最大の自動車市場となった中国では2005年、広東省珠海市に珠海住化複合塑料有限公司を設立し、主に華南地区の需要に対応。華北地区への供給体制の拡充・整備のため、大連市に新会社を設立することを決め、日系自動車メーカー向けを中心としたPPコンパウンド事業の強化に取り組んでいる。合弁会社のパートナーである新東泰は、PPなどの樹脂コンパウンド製品を中国第一汽車集団公司に供給している。