いすゞ、大型トラック｢ギガ｣をフルモデルチェンジ

サービス・商品いすゞ自動車は28日、大型トラック「ギガ」シリーズで主力の単車系（6UZ1型エンジン搭載車）をフルモデルチェンジし、全国一斉に発売した。年間8000台の販売を見込む。

新型ギガは「車両単独性能の追求から”運ぶ”システムへの進化」を掲げ、（1）快適な運転環境の実現（2）省燃費の追求（3）トータルセーフティの追求（4）高積載の確保（5）情報通信による遠隔サポート――の5つの視点で性能の向上を図った。

新空力骨格キャブを採用して空気抵抗を低減させるとともに、昇降ステップやグリップを効率よく、美しさに配慮してレイアウトするなど、使い勝手と経済性能を両立。大型フロントグリル、大型インタークーラーにより、冷却性能を向上させた。

また、運転操作性を高めるためにセミラウンドインパネを採用。スイッチ類をメーター・インパネ周りに集約し、使用頻度に合わせてゾーン分けして機能的に配置することで、運転時の操作性や識別性を改善した。ステアリングスイッチと4インチ液晶モニターのマルチインフォメーションディスプレイを搭載したほか、シートのホールド感や調整機能、通気性を改善し、室内空間の快適さを高めた。

さらに、6UZ1エンジン本体を改良し、ターボチャージャーの仕様変更、インタークーラーとラジエーターの大型化、EGRクーラーの高効率化、サプライポンプの変更、新インジェクター、超高圧コモンレールの採用により、低・中回転域のトルクアップを図り、燃費を向上させた。

通常の運転操作でエンジンの自動停止と再始動が可能な「ecostop」をカーゴ系、ダンプ系に標準装備し、アイドリング時の燃料消費削減に寄与する。トランスミッションは、進化した自動式変速の「Smoother-Gx」を搭載してスムーサーのシフトショックを低減し、より滑らかな発進を実現。補助ブレーキの制動力も向上した。

6UZ1-TCSエンジン、スムーサーGx12段の車両に設定した「Smartグライド」は、下り坂などで一定走行中、アクセルを軽く踏んでいる際に自動でクラッチを切る仕組みで、車両の走行慣性を活用、省燃費運転が可能になる。

このほか、ミリ波レーダーとカメラを併用する二重検知や、車両が走行車線から逸脱するとシステムが判断した場合、警報音と4インチ液晶モニターの画面表示で警告する車線逸脱警報（LDWS）を採用。車両データを遠隔で解析する仕組み「MIMAMORI」（みまもり）を標準搭載する。