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出光と昭和シェルが合併合意、物流効率化見込む

2015年11月12日 (木)

荷主石油元売2位の出光興産と5位の昭和シェル石油は12日、「対等の精神に基づく」の経営統合を行うことで基本合意に達したと発表した。経営統合は合併を基本方針として、今後、両社の協議で正式に決める。合併時期は2016年10月から17年4月の間で検討する。

今回の経営統合で両社が最も強調しているのは、供給拠点と物流の最適化だ。具体的には、製油所の相互補完的な立地で最適な製品一次転送フローを実現する「海上オイルフローの最適化」のほか、関東、中京地区の重複製油所エリアでは、ローリー配送エリアの最適化を見込んでいる。

出光と昭和シェルが合併合意、物流効率化見込む

両社が合併した場合、売上規模(直近の決算数値の合算)は7兆6277億1600万円に拡大、JXホールディングスのエネルギー事業(10兆円超)に迫る。内需が縮小する見通しのなか、経営統合によって需給・生産計画の最適化、物流最適化、販売・間接部門の効率化に取り組み、付加価値を高めて統合5年目に年間500億円程度の統合効果の実現を目指す。

統合会社は経営統合後の一定期間を経て「次の100年に向けて両社の特約店・販売店が一つとなって、国内市場で他ブランドとの競争に勝つための求心力になりうる新たなブランド」を定める。