ロジスティクス日本貨物鉄道(JR貨物)は17日、運輸安全委員会から江差線脱線事故の調査報告書が公表されたことを受け、「現在までに実施している再発防止対策に加え、今回発表された報告書の内容を検討のうえ、できうる限りの対策を確実に実行し、今後もJR北海道と連携して同種事故の再発防止に万全を期し、安全管理の徹底に取り組んでいく」とのコメントを発表した。
同社では事故後、脱線がはじまったとされる曲線区間で時速45キロ以下の徐行を実施しているほか、重量計による測定コンテナごとの偏積状態をチェックできる重量計を設置。測定結果で10%を越える左右方向の偏積が発見された際は、利用運送事業者に是正してもらい、再度測り直して確認してから貨車に積載している。
また、今年度から大型コンテナ用のトップリフターの仕様を変更し、偏心荷重測定装置を搭載。今後も段階的に配備を進める。このほか、利用運送事業者向けのパンフレット配布、コンテナ貨物の抜き取り調査、コンテナ内の荷姿の写真又は偏積率試算結果のサンプルチェックを定期的に実施。走行安全性の向上を目的に、まくらばねダンパ特性の見直しの検討も開始したという。