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JR貨物、コンテナ内の偏積を確認する装置導入

2015年11月12日 (木)

ロジスティクス日本貨物鉄道(JR貨物)は11日、コンテナを積載した貨車の走行安全性を確認する「輪重測定装置」を実用化するメドがついたとして、同装置を導入すると発表した。新幹線との青函トンネル共用走行が開始される2016年3月までに稼働させる。

歪みゲージの貼り付け・配線(左)、設置完了後(右)

歪みゲージの貼り付け・配線(左)、設置完了後(右)

2012年4月に江差線で発生した貨物列車脱線事故の要因として積荷の偏積が指摘されたことを受け、再発防止策の一環として、コンテナを積載した貨車の走行安全性を確認するため輪重測定装置の導入を検討していた。

この装置を導入すると、装置を通過する貨車の輪重比が大きい場合、「偏積車両」として関係駅、貨物指令に通知し、偏積車両が江差線を通過することを防ぐ。江差線を走行する貨車に偏積が生じていないことを確認するため、本州側、北海道側の出入口に位置する東青森駅、函館貨物駅で、偏積が検知された車両を切り離す仕組みを構築する。

JR貨物、コンテナ内の偏積を確認する装置導入

本州向けの列車に対しては東室蘭駅、函館貨物駅(有川)、北海道向けの列車に対しては盛岡貨物ターミナル駅、秋田貨物駅に設置。このうち盛岡貨物ターミナル駅では10月16日に設置が完了しており、今後、秋田貨物駅、東室蘭駅、函館貨物駅(有川)でも設置を進めていく。

八戸貨物駅、東青森駅からの北海道向けコンテナは、装置の設置駅を通過した後に貨車へ積込まれるため、両駅に設置した重量計で対象コンテナを全数測定し、貨車に積載する。