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JR貨物、江差線脱線事故で再発防止策

2014年7月17日 (木)

ロジスティクス日本貨物鉄道(JR貨物)は16日、6月22日に江差線で貨物列車が脱線した事故について、原因の調査状況と今後の対応策を発表した。

事故の原因究明に向けた動きとしては、運輸安全委員会による調査に協力するとともに、事故の当事者としてJR北海道と共同で「事故防止連絡協議会」を設置。原因究明と再発防止対策の協議を行い、連携して進める体制としている。

また、原因究明にあたって、鉄道総合技術研究所に原因究明のコンサルティング業務を依頼している。

安全対策については、「原因の特定を待たず、事故の要因となる可能性がある事柄に対して、できる限りの対策を取るとの考え方で取り組んでいる」との姿勢を強調。

複数の要因が重なって事故につながる場合があることを踏まえ、要因リスクの低減を図る観点から取り組むことを表明。「原因との因果関係は不明」としながらも、脱線した車両に積載していたコンテナ内の積荷に偏積があったとの指摘があることを踏まえ、「事故の原因の如何によらず同種要因による事故の再発防止に万全を期す観点から、積付けに関わる安全対策の強化に取組んでいる」とした。

具体的には、JR北海道が行っている当面の対策に合わせ、脱線が始まったと推定される曲線区間で時速45キロの徐行運転を実施。

また、重量計によるコンテナの重量バランスの測定(サンプルチェック)を実施しているほか、20フィート以上のコンテナの一部を対象にトップリフターによる測定を導入する方針。

コンテナを積載した貨車の走行安全性を最終的に確認することを目的として、輪重測定装置を導入する。実用化に向けた多くの課題を解決する開発に着手した。

このほか、利用運送事業者に均衡の取れた積付けを定めた貨物運送約款の順守を要請しており、積付けガイドラインを示すとともに、偏積の可能性のあるコンテナの調査に基づき、積載状況の確認への立ち会い、積載状態のサンプリング調査などを実施していく。