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九州運輸局、運送経営許可試験で出題ミス

2015年12月24日 (木)

行政・団体九州運輸局は24日、トラック運送事業の経営許可に際して必要となる法令試験で出題ミスが判明したことを公表した。試験は年6回、奇数月に実施しているが、今年度行った試験のうち、5・7・9月実施分の3回にわたって誤った問題を出題した。

ミスのあった設問は受験者全員が正解したものとして取り扱い、結果として試験の合否には影響がなかったという。出題ミスは9月時点で判明し、11月実施分からはミスのない問題で実施したが、公表まで3か月程度要したこととなる。

同運輸局では「ミスがあった設問の確認作業などに時間を要した」と説明したうえで、「公表まで時間がかかってしまったことは認識している。こうした事態が二度と起こらないよう再発防止に取り組むのが前提だが、万が一、発生した場合はすみやかに公表する」と、公表が遅れたことを含めて改善する考えを示した。

出題ミスは、1990年の運輸省令で定められた「貨物自動車運送事業輸送安全規則」に9条に関する設問で発生した。安全規則9条は2014年12月1日に改正されたが、改正内容を反映せずに出題した。

例えば、5月と9月の法令試験では、一般貨物自動車運送事業者が瞬間速度、運行距離、運行時間を運行記録計で記録しなければならない車両の総重量について、改正前の内容であれば「8トン」となるが、9条には17年3月31日までの経過措置が設けられており、これを含めて改正を反映した場合は、正しい選択肢がないものとなってしまう。同様に、最大積載量も改正前は「5トン」、改正後は「4トン」と正解が異なる。