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福通が3Q決算発表、元執行役員の不正一括処理

2016年3月15日 (火)

財務・人事福山通運は15日、元執行役員が絡む子会社の不正行為への対応のために遅れていた2015年4月から12月まで9か月間の決算を発表した。売上高は前年同期並み、営業利益は3%増の105億7800万円、最終利益は19.3%増の83億5900万円となった。

元執行役員は2009年度から15年度にかけ、自身が常務を務める子会社「ジェイロジスティクス」で、下請運送事業者に上乗せ請求させ、上乗せ分を横領していたことが発覚。同社は14日に第三者を含む特別調査委員会から報告書を受け取り、この調査を通じて一連の不正に伴う被害額が6億3700万円で確定した。

同社は被害額について過年度決算の訂正は行わず、今回発表した四半期決算で一括処理。営業外収益に過去の決算で経費計上していた「用車費の水増し分」6億300万円を計上するとともに、戻入金の回収が事実上不可能として、営業外費用に貸倒引当金繰入額6億3700万円を計上。「なかったはずの経費」に関連する納税額1億4000万円と合わせて、一連の不正行為に関する同社の財務処理上のダメージは7億8000万円となった。

[福山通運]2016年3月期第3四半期連結決算(単位:百万円)

 2016年3月期
第3四半期
2015年3月期
第3四半期
増減 
売上高
191,993191,9050
営業利益
10,57810,2723.0
経常利益
11,97711,1457.5
当期純利益
8,3597,00619.3