凸版印刷、九州ナノテックと液晶調光フィルムで協業

M&A凸版印刷は18日、液晶フィルムの開発を手がける九州ナノテック光学（大分県日出町）と、液晶調光フィルム事業で協業すると発表した。

今回の提携で凸版印刷は、九州ナノテック光学が持つ液晶調光フィルムの販売、独占製造権を取得した。5月から液晶調光フィルムの販売を開始するとともに、九州ナノテック光学から技術支援やライセンスを受けて生産ラインを新設し、2017年度前半期には量産を開始する。

九州ナノテック光学は世界初となる、電気を使用していない時に「透明」となり、通電すると「白濁」となる新タイプ「リバースモード」の液晶調光フィルムの開発に成功した。リバースモードは9月から販売を開始する。

液晶調光フィルムは、窓ガラスに張り付けて使用するもので、電気を使用して透明・白濁へと切り替えが可能。また、電圧の変化で透明と白濁の段階的な階調表示ができるため、通過する光の強さの調整を可能とした。

加えて、遮光機能や赤外線・UVカット機能を持つほか、非通電時が透明なため、安全性を重視する自動車での利用に適している。