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小型トラック満足度、トヨタが連続1位、J.D.パワー調べ

2011年11月24日 (木)

話題J.D.パワーアジア・パシフィック(東京都港区)は24日、国内の小型トラック顧客満足度調査結果を発表した。

 

調査は、全国のトラック貨物輸送事業者(緑ナンバー)の車両購入決定権者を対象に、事業者が保有する小型トラックのメーカー・販売店に対する総合的な顧客満足度を測定したもので、6回目となることしは7月から8月にかけて郵送調査を実施、2148事業者から回答を得た。

 

小型トラックに関する総合的な顧客満足度に影響を与えるのは4つのファクターで、これらは総合満足度に対する影響度順に「アフターサービス」(49%)、「営業対応」(28%)、「商品」(14%)、「コスト」(9%)となっている(カッコ内は影響度)。

 

各ファクターの合計62の詳細項目に対する顧客の評価をもとに総合満足度スコアを1000点満点で算出したところ、車両購入価格、燃料油脂代、部品修理代、車両処分費用など業界平均スコアは631ポイントで、昨年から9ポイントの改善となった。

 

ブランド別総合満足度ランキングでは、対象となった6ブランドのうち、2年連続でトヨタが第1位となった。総合満足度スコアは649ポイントを獲得し、顧客満足度を構成する4つのファクターのすべてで最も高い評価となった。第2位は641ポイントの日野、第3位はいすゞ(629ポイント)、第4位は三菱ふそう(626ポイント)、第5位はUDトラックス(623ポイント)、第6位は日産(618ポイント)となった。

 

東日本大震災による被害・影響については、今回の小型トラック調査と先に実施した大型トラックに関する調査を通じて、回答者の約5割が震災による何らかの影響を受けており、東日本でより影響を受けた割合が高かった。「トラックメーカーの部品不足、納入遅れによる影響」も全体の約2割見られ、地域差はなく全国的に波及している。

 

東日本大震災による「トラックメーカーの部品不足、納入遅れによる影響」があった顧客の総合満足度は、大型トラック調査・小型トラック調査ともに、業界平均と比べて10ポイント以上低い。これらの顧客では「部品不足による休車の発生」が多く、トラックメーカー、ディーラーが、震災による影響で顧客に十分なサービスを提供できなかった様子がうかがえる。

 

しかし、このような影響があった顧客であっても営業担当者やサービススタッフからの情報提供やアドバイスがあった場合は、高い評価を得られていることが分かった。

 

具体的には、営業担当者の「他の製品・サービスの案内」「業界動向などに関する情報提供」「販売した車両のアフターフォロー」、サービススタッフの「日常点検についてのアドバイス」「予防整備」といった活動があった場合は「営業対応」か「アフターサービス」ファクターの満足度が、大型トラック調査・小型トラック調査を通じて、業界平均を30-60ポイント程度上回り、その結果として、総合満足度も、これらの活動がなかった場合と比べ高くなっている。

 

J.D.パワーでは「営業担当者・サービススタッフがこうした顧客への積極的な働きかけを継続して行い、日頃から顧客との信頼関係を構築しておくことが、震災といった不測の自然災害の影響を受けたときでも、顧客の満足度を高い水準で維持するために必要」と指摘している。