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大型トラック満足度、日野が3年連続1位、J.D.パワー調べ

2011年10月27日 (木)

荷主調査機関のJ.D.パワーアジア・パシフィック(東京都港区)は27日、大型トラック顧客満足度調査の結果を発表した。

 

調査は、全国のトラック貨物輸送事業者(緑ナンバー)の経営者を含む車両購入決定権者を対象に、事業者が保有する大型トラックのメーカーと販売店に対する総合的な顧客満足度を測定するもので、7回目となることしは7月から8月にかけて郵送調査を実施し、2314社から回答を得た。

 

大型トラックに関する総合的な顧客満足度に影響を与えるのは4つの要素のうち、総合満足度に対する影響度は「アフターサービス」(50%)、「営業対応」(24%)、「商品」(14%)、「コスト」(13%)――となった。

 

総合満足度の業界平均スコアは621ポイントで、昨年から7ポイント改善した。ブランド別総合満足度ランキングでは、対象となった4ブランドのうち、3年連続で日野が第1位となった。総合満足度スコアは629ポイントを獲得し、顧客満足度を構成する4要素のうち、「アフターサービス」「商品」で最も高い評価を得た。

 

ブランド別ランキングの第2位は626ポイントのいすゞ、第3位はUDトラックス(619ポイント)、第4位は三菱ふそう(611ポイント)となった。

 

また、顧客満足度が高いほど、今後も同じメーカーの車両を「絶対購入する」、同じディーラーでアフターサービスを「絶対利用する」とした割合がともに高いことが分かった。

 

J.D.パワーは、トラック国内市場は大きな新規需要拡大が見込めない状況にあり「各メーカーとも売り上げ拡大のために、競合からの顧客取り込み、具体的にはトラックの買い増し、買い替えの際に競合から切り替えてもらい、新たなセールスやサービス需要を逃がさないための戦略に注力しなければならないことは明らか」とした上で、「顧客満足度を高めることが重要」と指摘した。

 

2010年、23年に登録した車両のメーカーが買い増し、買い替え前のメーカーと違う割合は21%。買い増し、買い替え前と同じメーカーの顧客と切替顧客の総合的な満足度を比較すると、同メーカー顧客の方が8ポイント高い結果となった。

 

この結果について、J.D.パワーは「切替顧客獲得により、メーカーは新たなセールスやサービス需要の可能性を得たにもかかわらず、満足度が同メーカー顧客より劣後しており、今後のこうした機会を逃がしてしまうリスクがある」と分析している。