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ムーディーズ、日本ロジ投資法人「ネガティブ→安定的」に

2011年12月21日 (水)

話題格付会社のムーディーズ・ジャパン(東京都港区)は20日、日本ロジスティクスファンド投資法人(JLF)の発行体格付A1の見通しを、ネガティブから安定的に変更した。

 

同投資法人の保守的な財務運営、主要テナントとの安定的なリーシング契約が「今後も財務安定性を向上させていく」との見方から、格付を変更した。

 

ムーディーズ・ジャパンによると、JLFのレバレッジ水準は、ムーディーズが格付けするJ-REITの中で最も低い水準で推移しており、向こう1年間の債務支払に対する手元現預金とコミットメントラインなどの確保状況も200%以上の高位にある。さらに、債務デュレーションの長期化も進んでおり、長期有利子負債比率は100%となっている。

 

JLFが、物件取得によるポートフォリオの拡大を目指していることから、今後レベレッジ水準が30%程度まで上昇することが見込まれるが、ムーディーズでは「その場合でも十分に保守的な財務運営が維持される」と見ている。

 

JLFの保有物件は100%近い稼働率で安定推移しており、NOI利回りも同セクターで最高水準となっている。これは、平均残存期間が7年に及ぶテナントとの長期賃貸借契約によるもので、今後も安定的な収益が確保されていくと判断した。

 

国内の物流施設賃貸市場では、全体で需給が弱含みの推移となっているが、大型施設に限定すれば、通販会社の新規需要やその他のテナントの再編・統合需要を背景に、需要は安定している。

 

中でもJLFのポートフォリオは首都圏を中心とした機能性の高い物流施設を中心に構成されていることから、ムーディーズは「リーシングにおける競争力は高い」と分析している。