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トッパンFが日野センター増床、BPO需要拡大に対応

2016年11月9日 (水)
トッパンFが日野センター増床、BPO需要拡大に対応
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拠点・施設通知物の製作・発送などの間接業務を外部委託して業務効率の向上に取り組むビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)の市場拡大が続いている。

IDCジャパンの調査によると、2015年のBPOサービス市場は前年比4.5%増の6692億円、15年から20年までの年間平均成長率は3.4%、20年の市場規模は7903億円と予測されており、中期的に堅調な拡大が続く見込みだ。

市場拡大を背景に、トッパン・フォームズは9日、同社のBPO中核拠点である「日野センター」(東京都日野市)を1650平方メートル(500坪)増床し、12月から業務を開始する、と発表した。増床により処理能力が30%向上し、1500人が就業可能なセンターになるという。併せて建屋全体のセキュリティレベルを高める。

同社のBPOサービスは、金融機関や自治体などから通知物の製造・発送を受託するデータ・プリント・サービス(DPS)や関連事務業務を受託するBPOサービスを、グループ会社のジェイエスキューブなどとともに、全国の拠点で提供。

今後も金融機関を中心としたNISAや投信口座、普通口座などへの紐付け業務が発生するマイナンバー収集、個人型確定拠出年金制度改正、電力小売・ガス小売自由化の制度改革が見込まれていることから、「市場拡大に伴う需要増加や個人情報保護法の改正を見据え、さらなる受託能力強化とセキュリティ強化が必要」と判断した。

豊洲へ移転したグループ会社のテクノ・トッパン・フォームズが入居していた日野センター1階オフィスエリアを増床し、BPO専用エリアへとすることで処理能力を強化、セキュリティレベルを向上させた。

今後は日野センターのシステム化・自動化をさらに進め、中核拠点としての機能を強化しつつ、拡大するBPO需要の取り込みや事業継続計画(BCP)対策などを目的としたニアショア拠点、全国の製造拠点を活用したハブ拠点の検討を進める方針だ。

また「ペーパーメディアとITの融合」に対応するアウトソーシング基盤の整備を進め「印刷のみのサービス提供や電子通知だけのサービス提供ではない、ハイブリッド化したアウトソーシングサービスを確立する」としている。

■日野センターの概要(増床後)
名称:トッパン・フォームズ日野センター
所在地:東京都日野市旭が丘2-6
敷地面積:8788.25平方メートル(2700坪)
延床面積:1万1900.44平方メートル(3600坪)