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JICA、東アフリカ「北部回廊」の物流網整備を支援

2017年1月18日 (水)

国際JICA、東アフリカ「北部回廊」の物流網整備を支援国際協力機構(JICA)は17日、ケニアからウガンダ、ルワンダ、ブルンジ、コンゴまで東アフリカの国々をつなぐ重要幹線「北部回廊」を対象に、物流網の整備などを目的とした支援を行うと発表した。

ことし4月にこの地域を対象とした「北部回廊マスタープラン」をJICAの支援で策定。ケニアのモンバサ港を国際的な玄関とし、ルート近隣の物流網整備と産業開発の促進で、地域全体の活性化を目指す。

JICA、東アフリカ「北部回廊」の物流網整備を支援3

▲ウガンダの陸路輸送ではコンテナを積んだトラックが首都カンパラの道路に並び交通渋滞を起こす

北部回廊地域では、輸入と輸出の割合が9対1と、大幅な輸入超過と貨物の急増により物流の停滞が発生している。加えて、ケニアのナイロビやウガンダのカンパラといった首都に機能が一極集中した結果、地方部の開発が停滞するアンバランスな状況も生まれている。

さらに、貨物輸送量が毎年20%づつ増加しており、モンバサ港を経由する輸出入量が2030年には現在の2倍以上に達するという。このことから、不足している輸送インフラの改善は課題となっている。

▲貨物流通量が増え続けるケニアのモンバサ港。JICAの支援により拡張整備が進む

▲貨物流通量が増え続けるケニアのモンバサ港。JICAの支援により拡張整備が進む

ケニアやウガンダには、「コーヒーや加工食品のほか、今後生産が期待される原油や鉱物資源などの輸出に資する産品が豊富で、現在輸入に頼っている米をはじめとする食料も自給できる潜在力を持つ。食肉や皮革、プラスチック製品や観光業など、地域経済に貢献できる商品やサービスもまだ眠っている」(JICA)。

マスタープランでは、地域の物流網の整備とともに地域産業を育てて経済の成長を促し、民間投資を呼び込むことを目指す。

(画像:国際協力機構)