豊田通商、シンガポールでトラック隊列走行実験受託

調査・データ豊田通商は23日、シンガポールでトラック隊列走行システムの実証実験プロジェクトを受託したと発表した。同国運輸省と港湾運営会社のPSAインターナショナルが公募した実証実験プロジェクトに提案し、受託に至った。

同プロジェクトでは、港湾間のコンテナ輸送で後続車が無人のトラック隊列走行の導入に向けた実証実験を2フェーズに分けて3年かけて行う計画で、豊田通商が受託したのはフェーズ1に当たり、1年間の実証を行う。

フェーズ1は12月まで、日本のテストコースでシンガポールの環境に合わせたトラック隊列走行システムの設計・開発と、デモンストレーションを実施。フェーズ1終了後に、シンガポール運輸省とPSAが豊田通商とスカニア社から1社を選定する。

フェーズ2は18年5月から19年12月にかけ、二つの港を結ぶ公道の試験ルートで実証実験を行う。試験ルートは南部パシルパンジャンとビラニのコンテナターミナル間を結ぶウエストコースト・ハイウエーの10キロの区間。

トラック隊列走行は、運転手不足への対策や夜間の道路輸送拡大による日中の渋滞緩和など、物流業界の課題解決につながるほか、港湾間の貨物輸送の効率化で海運ハブとしてのシンガポールの競争力向上にも寄与する、と期待されている。