

ロジスティクスSGホールディングスが1日発表した2017年3月期決算は、デリバリー事業で売り上げ・利益ともにほぼ前年並みを確保したものの、ロジスティクス事業と不動産事業の伸び悩みが影響し、減収減益となった。
デリバリー事業はグループ横断の営業プロジェクト「GOAL」(ゴール)による事業拡大やスマート納品の拡販、運賃の適正化などによって166億円の増収、営業利益も12億円の増益となった。取扱量は特にクール便の伸びが大きく、「飛脚宅配便」が12億1821万個で1.7%増、飛脚航空便も793万個で0.2%増となったのに対し、飛脚クール便は11.1%増の3601万個を取り扱った。
一方、メール便は17.3%減の2億469万冊と大きく減少。代金引換サービス「e-コレクト」も取扱数、決済金額ともに減少した。
また、運賃の適正化に向けた取り組みの結果、宅配運賃単価は511円となり、16年3月期に比べて2円上昇した。前年度までに比べると伸びがやや鈍化したものの、過去10期では13年3月期を底に4期連続で単価が上昇した。
ロジスティクス事業は為替の影響と新規現場立ち上げコストの発生、不動産事業は流動化規模の縮小が、それぞれ減益要因となった。
同社は決算発表に合わせ、中期経営計画で新たな重点課題として「働き方改革の推進」と「ガバナンスの強化」を追加。これに伴い、最終期(19年3月期)の目標をやや引き下げ、売上高9800億円(修正前は1兆円)、営業利益565億円(同620億円)へと修正した。
■2017年3月期
期初からの累計実績(百万円) | 前年同期比 | 対売上高利益率 |
|
売上高 | 930,305 | -1.4% | |
営業利益 | 49,474 | -8.4% | 5.3% |
経常利益 | 51,208 | -2.6% | 5.5% |
最終利益 | 28,452 | -16.3% | 3.1% |