話題高島屋(注)は19日、中元・歳暮期の配送料をほかの百貨店と申し合わせて引き上げていた疑いがあるとして、公正取引委員会から立入検査を受けたと発表した。同社で検査を受けたのは東京の本社機能部門、日本橋高島屋、大阪高島屋の2店舗、物流子会社の高島屋サービス。
また、同社以外にも関西地区に店舗を構える阪急阪神、近鉄、そごう・西武、大丸松坂屋、京阪の6社も一斉に立入検査を受けた。
高島屋によると、同社は物流コストの全国的な上昇を背景に、2年ほど前に一般商品の配送料、次いで中元・歳暮商品の配送料を相次いで全国一斉に引き上げたという。その際の値上げ幅は、最も低い同一地区内配送で300円から350円へと50円上げた。
値上げ理由について、同社は「全国的に物流費が上昇するなか、自社の努力で吸収しきれない部分は値上げという形で転嫁させてもらうこともある」と説明し、全国的な物流費の状況を判断して決めたもので、関西地区限定で引き上げたものではないことを強調。
ただ、特定の店舗でカルテル行為がなかったかどうかについては「正にその疑いで立入検査を受けているので、現時点で当社からあった、なかったとコメントすることはできない」とコメントした。
高島屋に続き、エイチ・ツー・オーリテイリングも19日、子会社の阪急阪神百貨店とともに公取委の立入検査を受けたと発表。公取委による検査に全面的に協力していくとのコメントを出した。
(注)「高」は正確にはハシゴダカ