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レンゴー、東北の中核拠点「新仙台工場」が稼働開始

2012年3月30日 (金)

拠点・施設レンゴー(大阪市北区)は30日、東日本大震災で壊滅的被害を受けた同社仙台工場に代わる生産拠点「新仙台工場」(宮城県黒河郡大和町)が完成し、4月1日に開業したと発表した。東北地区の中核拠点工場に位置づける。

 

新工場は、100%リサイクル可能で、太陽光発電設備や蓄電池の導入など環境に配慮するとともに、東日本大震災の教訓を取り入れた。

 

具体的には、建屋の耐震性を強化したほか、電力貯蔵用大型リチウムイオン蓄電池を導入、今後実証データを蓄積、検証する。蓄電池は、釘を刺しても発煙・発火しない安全性に優れた特性を持つという。

 

また、太陽光発電と連携することで停電時の自立運転が可能となるほか、非常時だけでなく安価な夜間電力で蓄電し日中の電力消費ピーク時に使用することで、ピークシフトにも寄与する。

 

工場には、モニュメント「一心の塔」と記念碑タブレット「絆3.11」を設置し、「東日本大震災で死亡した被災者の鎮魂とともに、被災からの復興、再生へと心を一つにして取り組んだ人々の絆、そして、未来への決意を込めた」。

 

同社では「物流に欠かせない包装材として地域経済と密接な関係にある段ボール工場が、いち早く再生へと踏み出すことで、地元宮城県をはじめ東北地方復興への先導役にもなれればとの思いも込めて当地で建設を進めていた」としている。

 

■新仙台工場の概要
名称:レンゴー新仙台工場
所在地:宮城県黒川郡大和町松坂平6-3-2第一仙台北部中核工業団地
敷地面積:7万3488平方メートル
延床面積:2万8284平方メートル
従業員数:約100人
生産品目:段ボールシート、段ボールケース
環境関連設備:太陽光発電設備(シャープ製、2012年夏稼働、パネル枚数2592枚、総発電容量498キロワット、年間発電能力約45万キロワット時)、ガスボイラーを採用しCO2排出を削減、リフトは全て排気ガスの出ないバッテリーリフトを採用、蒸気循環システムなどコルゲータの省エネ化、空調ダクトに段ボール製空調ダクト「コルエアダクト」を使用