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ファーマインド、野菜露地生産会社買収し事業参入

2017年9月14日 (木)

M&A全国に14の物流拠点を展開し、青果物・生花の輸出入、加工などの事業を手がけるファーマインド(東京都千代田区)は14日、野菜の露地生産事業に本格参入するため、全国5拠点で露地栽培を行う農業法人を傘下に持つ北海道産直センター(北海道札幌市)を買収すると発表した。全株式を取得することで同社の株主と合意した。

北海道産直センターは、農業法人への出資しているほか、生産指導、生産物の一部仕入販売を行っており、傘下の農業法人は北海道、青森、岡山、宮崎、長崎で合計800ヘクタールに及ぶ作付面積の露地生産を展開。主にブロッコリーを生産し、日本の季節に合わせたリレー栽培を実施している。国内生産シェアは時期によって15%前後に達し、今後も産地と生産品目を拡大していく方針だ。

しかし、国内の青果物の物流は現在、コンビニエンスストア、ドラッグストア、ECといった販売チャネルの多様化が進み、同社が主力商品としているバナナでも単品配送が難しくなってきていることから「野菜、果物の混載による統合物流(統合青果流通)を進めていく必要がある」と判断。そのためにはコールドチェーンの構築が不可欠となる。

一方、ファーマインドは全国14拠点の物流センターでコールドチェーンによる物流機能、出荷機能を提供し、入荷から出荷・配送までをカバーする定温物流環境を整備。これまではバナナなど輸入果実の取り扱いが大半を占めていたが、オリックスとの業務提携や今回の北海道産直センターの買収など、国産青果物の取り扱いを段階的に強化しており、将来的には海外マーケットへの国産青果物の輸出も視野に入れているという。